料金が歯医者さんによって違うのはなぜ?気になる自由診療料金の真実

こんにちは、Dr.ぴかです。

年間5000人以上の患者さんを診察し、現役歯科医として働いています!

ぺいしぇん君

歯が抜けたからインプラント治療を受けようとしたら
100万円って言われてどうしたらいいんだろう•••

すごい金額だね。でも本数や手術内容によっては
適正価格の場合もあるよ。
だからどうして歯医者さんで料金が違うのかを知って
納得のいく治療を受けよう!

歯医者さんでインプラント治療やセラミック治療を受ける決心をしたものの、

値段があまりにも高額で一歩踏み出せない人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、どうして歯医者さんで同じインプラント、矯正、セラミックなどの値段が違うのか

について詳しく解説していきます。

今回の記事でわかること

・保険診療と自由診療の違い

・自由診療が歯科医院によって違う理由

・自由診療がボッタクリかどうかの判断基準

みんな歯医者さんについて知ろう!

この記事を読めば、歯医者さんで自由診療を受けるときにそこの歯科医院で受けるべきかを理解できます。  

Dr.ぴか

自由診療と保険診療の違いがわかるだけで
歯という健康資産への考えが変わるよ!

目次

保険診療と自由診療の違い

前提として歯の治療に関わらず、医療には保険診療と自由診療の2種類があります。では保険と自由診療は何が違うのか

歯科に関して詳しく解説していきます!(医科の方はお医者さんのブログとか参考にしてね!)

保険診療って何?

保険診療とは、国民健康保険(主に自営業者の方が加入している)や社会保険(会社員の方が加入している)を使って受ける治療です。

キラキラしている銀座の一等地の歯科医院でも

離島の小さな歯科医院でも

保険診療では診療費の3割で同じ治療を受けることができます

これは日本の国民皆保険制度で「みんな保険料を出し合って助け合おうね」という制度が根底にあるからです。

そして保険診療では「同じ料金で同じ質の治療をどこでも受けられるようにしようね」という考えがあります。

ですから、銀座の一等地でも離島の小さな歯医者さんでも銀歯の治療の価格は変わらないのです。

いろんな批判もあるけど、
日本の保険制度って素晴らしいってドクターぴかは思います!

自由診療って何?

では保険診療の一方で、自由診療とは一体、どんな治療でしょうか?

結論、自由診療は国が保険診療として認めていない治療のことです。

よく聞くのは「美容整形」です。これは見た目を改善するので、病気ではないので、治療費が全額患者さん負担になります。

では歯科での自由診療とはどんなものがあるのでしょうか?細かく説明するとたくさんあるので

よく知られている自由診療を例として解説していきましょう。

歯医者さんでの自由診療

インプラント

セラミック

矯正治療

ホワイトニング

前歯でキレイな
透明感のある白い歯にすると保険では無理って言われちゃうよね!
ぺいしぇん君

インプラントとか、
虫歯や病気で歯を失っているけど??

Dr.ぴか

歯が失われたらブリッジ治療(差し歯)や入れ歯があるでしょ?
要は保険は噛めたらいいという考えで、
完全に元のように戻すわけではないよ•••
いろんな考え方はあるけどね。

歯科における自由診療は、国が保険診療で認めていない治療になります。

お医者さんの場合は、保険診療でかなり質の高い治療を受けることができますが

歯医者さんの場合はそうではないことも多いです。

ぺいしぇん君

セラミックの方がキレイじゃん、、

Dr.ぴか

保険診療はみんなで助け合って原則3割の負担で治療を受けられるよって優しい制度。でも財源は限られているの。だから歯の場合は見た目と機能が直結していても、保険として認められていない治療が多いんだ。

歯科における自由診療は治療に使う材料や設備が高額なため必然的に値段が高くなります

加えてインプラント、矯正治療などの多くの自由診療は歯科大学卒業後にさらに大学院

(4年間も通う必要がある!!学費は全部もちろん自分が負担)などに通ったり、

高額なセミナー(年間コース100万円は当たり前の世界)へ参加し、高い技術を習得する必要があります。

こういったことから、歯科における自由診療を保険診療に変えてしまう

歯科医師の自己投資してきた金額を保険診療だけの売上だけでは回収できない可能性が高い

国民皆保険制度の財政をさらに赤字にさせてしまう

といったことがおきてしまいます。

(ただし矯正治療においては症候群といって特殊な病気が原因によって歯並びが悪くなってしまった患者さんにおいては保険診療が適応されるケースもあります)

だから、歯科では保険診療よりも自由診療の方がいいのに、高いといった現象が起きているのです。

自由診療が歯科医院によって違う3つの理由

材料費の仕入れ価格と患者さん需要

ぺいしぇん君

仕入れと需要って飲食店みたい!

Dr.ぴか

歯医者さんも一緒。例えばインプラント手術をするには
歯茎に埋め込むインプラント(人工歯根)の他に
インプラントを埋め込む機械、そして、インプラントが定着したら
セラミックなどの被せ物が必要。それぞれに材料、設備が必要なんだ。

歯科医院の場合は、使う材料や治療を行うために医療機器がないと、治療ができません。

この治療に関係する材料は、医療機器に分類されるため、値段が高いです。

またどのインプラントの種類を使ってどこのメーカーの医療機器を使うかによって

1人あたりに患者さんにかかる原価がわかります。

インプラントであれば、ドイツのメーカーのものは高いですし(特に2023年現在は円安の影響で価格が上がっている)

一方で、韓国製のメーカーであれば、他の海外メーカーよりも安くで仕入れることができます。

Dr.ぴか

同じハンバーガーでも、大手のハンバーガーは比較的安いけど、
個人店の和牛にこだわったハンバーガーは2倍以上の値段がするよね!

加えて、食料品と同じように医療で使う材料にも使用期限があります。

医療機器も使っていないくても安全性の問題から部品交換などのメンテナンス費用が必要になってきます。

インプラント需要が高い地域(都心部など)であれば、飲食店でいう「回転率が高いため廃棄にかかるコスト」が減ります。

一方、インプラント需要が少ない、もしくは需要にムラがあるような地域ではインプラントを導入しても、インプラント治療をしていくための維持管理コストの方が高くなってしまうことがおきます。

この需要と供給による維持管理コストもインプラント治療費の中には含まれています。

ぺいしぇん君

田舎の歯医者さんなのに都会よりもインプラント高いな、、
っていうのは需要が少ないから管理コストが高くなってるから??

Dr.ぴか

そうなんだ。もちろん、やたら高いのは変だけど、インプラントなどの自由診療は、需要と供給のバランス、管理コストという問題を歯科医師がきちんと考えて価格設定しているので、むやみやたらに「値段が高い!」といって歯医者丸儲けしてる!と思う方が減ってくれるといいな

人件費等の地域格差

Dr.ぴか

デンタルクリニックぴか人気、歯科衛生士ジーンちゃんです!

DH.ジニーちゃん

突然の登場??どうしたの?

Dr.ぴか

実は歯科衛生士って専門学校3年も通って国家資格を持っているけど、正直なところ、地域や歯医者さんによって給料、全然違うよね?

DH.ジニーちゃん

そうだね。都会の歯科衛生士で自由診療中心の歯科衛生士はわりとお給料高いけど、まだ田舎の方で保険診療がメインで働いている歯科衛生士の友人はあまり給料が高い、とはいえないかな、、、、

自由診療に限らず、歯科医師が診療を行うにあたって、歯科衛生士や歯科助手といった人手が必ず必要です。

ましてや、インプラントなどの高度な治療を行うにあたっては、やはり国家資格を持つ歯科衛生士が必要です。

ですが、実際に歯科衛生士免許を持ってバリバリで働いている歯科衛生士は少なく、雇用するにも、求人掲載費などの費用がかかります。

インプラントなどの自由診療の治療費には、こういった人件費も価格に含まれています。

ちなみに、歯科衛生士の離職率は高く、勤務歴3〜5年での離職率は45%と報告されています。

厚生労働科学研究費(地域医療基盤開発推進研究事業) 歯科医療従事者の働き方と今後の需給等に関する調査研究 令和元年度~令和2年度 総合研究報告書より抜粋

ですから、自由診療をするための人材確保にも費用がかかり、雇用した歯科衛生士、歯科助手にも見合った給与を支払わないといけません。

ですから、インプラントなどの自由診療の場合は人件費の問題からも治療費が高くなる傾向にあります

歯科医師の時間単価

インプラント治療や矯正治療など、1時間近くかかる治療があります。

では歯科医師は1時間あたり、どれくらい稼ぐかご存知でしょうか???

ぺいしぇん君

歯科医師の時給ってこと?

Dr.ぴか

時給でなく歯科医院にとって
どれだけの売り上げに貢献するかってこと。
売り上げ🟰歯医者さんの給料ではない

保険診療で、15分程度で終わるコンポジットレジン修復(CR治療、白い詰め物)であれば、

約2000〜3000円程度の売り上げを上げることができます(患者さん負担はその3割程度です。)

ただし、診察台は1台ではありません。一般的な個人の歯科医院では診察台が3台あり、

歯科衛生士が2名いれば、歯のメンテナンス(スケーリング、歯石除去)を並行して行えます。

(歯科衛生士は歯科医師の指示のもと歯科衛生士業務が行えます!)

歯石とりは30分で初診、再診では違いますが約8000円〜10000円程度の売り上げがあります。

歯科衛生士が2名、30分で歯のメンテナンスを行うとすると、歯科医院の1時間あたりの売り上げは

最低でも40,000円程度上げることができます(あくまでも売り上げで利益ではないから注意!!!!

つまり歯科医師の存在は最低でも4万円以上の売り上げを出す価値があります。

必ずイコール🟰ではないですが、インプラント治療などの自由診療で1時間程度、歯科医師が治療時間をかけるのであれば、自由診療の費用には歯科医師の時間単価も乗っかってくることを意識しておきましょう

歯医者さんの自由診療はボッタクリ?

ぺいしぇん君

自由診療の裏事情が見えてきたから、
僕がインプラント100万円って最初に言われたのは納得できたかも!

Dr.ぴか

ペイしぇん君待って!!!
まだその歯医者さんボッタクリさんの可能性は0ではないよ!?!

ぺいしぇん君

えぇ!?どうして???

Dr.ぴか

確かに人件費、材料費、歯科医師の労働単価を考慮することを
理解してもらって嬉しいけど、それでも相場っていうのはある。
どうすればボッタクリ歯医者さんに当たらないか、ある程度の基準を知っておいて!

ボッタクリ歯医者さん特徴①リスク説明をしない

自由診療において、インプラントや歯列矯正、ホワイトニング、セラミック治療など、

自由診療は100%体を元に戻せる治療ではなく、なんらかのリスクがあります

これは全ての医療に通じることですが「リスクがない治療はない」ということを十分に患者さん自身も理解していただきたいです。

一番わかりやすいのはインプラント治療です。

せっかく何十万円も費用をかけてインプラント治療をしたのに1年しか持たなかった!!

と別の歯科医院で治療を受けた患者さんからお怒りのお声をいただいたことがあります。

しかし、実際、その患者さんのお口の中を除いて見ると全く歯磨きをしていない状態でした。

インプラント治療は永遠にもつ治療ではありません

虫歯にはなりませんが、自分の歯と同じように歯磨きをしないと歯槽膿漏になります

(インプラントの場合はインプラント周囲炎と呼びます)

しかも自分の天然の歯よりも炎症を起こしてしまうと、あっという間に炎症が広がり、

インプラントを除去する必要が出てきます。

インプラントでいうリスクは、今まで以上に歯磨きを丁寧にし、定期的に歯医者さんで検診を受けないとすぐに除去が必要になったり、痛みや腫れが出てしまい、一生持つかどうかはわからないこと、平均で10年ほど持つが個人差があることです。

このように自由診療にはそれぞれ必ずリスクがあります。

リスクをしっかりと説明し、リスク回避のためにどうすればいいのか、きちんと教えてくれる歯科医院であれば、その歯科医院はボッタクリ歯医者さんではないでしょう。

Dr.ぴかは必ずリスクから説明するように心がけてます!
特に理解してもらいやすい例えが「車」です。
新車の100万円の車を買って、車検を一回もせずに、一生乗り続けることは可能ですか?
車だって点検や整備をしないといつかは壊れます。
新車を購入したら、100万円以上もかかるのに、、、です。
わかってもらえると嬉しいな^_^

ボッタクリ歯医者さん特徴②他の治療の選択肢を提示しない

ボッタクリ歯医者さん特徴③料金説明をしない

ボッタクリ歯医者さんの特徴最後は「料金の説明をしない」ということです。

インプラント30万円と記載されていても、実は、インプラント本体価格だけで、手術費用は別、被せ物はセラミックか銀歯で費用が別、など、パッと見て思っていた金額と総額で支払う金額が違って結局,30万円だと思っていたのに100万円かかった、という話をよく聞きます。

自由診療の価格は歯科医院の材料費、被せ物の費用、歯科医師の時間単価、人件費などが考慮されて決まります。

その上で、歯科医師が自由に価格を決定します。

材料単価まで説明することはないですが、

インプラントであれば

・トータルでどれくらい費用がかかるのか、

手術費用は

インプラントの被せ物の値段は?

インプラントがうまく定着せずに再治療が必要な場合は?その際に治療費は再度必要なのか?

など、インプラントでも細かい料金説明が必要です。

細かい料金説明をすることで、治療を受ける患者さんも納得して治療を受けることができます。

治療の詳細に納得がいかないのであれば、歯医者さんと治療を受けるあなたの価値観の不一致が起きています。

ですから、あなたがボッタクリ歯医者さんと感じてしまうリスクが高いです。

ですからボッタクリ歯医者さんで治療を受けないためにもきちんと料金説明を受けてもらいましょう。

まとめ:自由診療の価格の裏側を知った上で他院と比較して治療を受けよう

今回は自由診療を受けようか迷っている方に料金が歯医者さんによって違う理由を裏側まで解説しました。

自由診療の料金が歯医者さんによって違う理由

1.材料費の仕入れ価格と患者さん需要

2.人件費等の地域格差

3.歯科医師の時間単価

需要と供給、人件費など歯科医が
1時間あたりどれくらい稼ぐことが可能なのか、色んな要素があるよ!
Dr.ぴか

自由診療が高い理由はちゃんと理由があるよ!
理由を理解してもらうだけでボッタクリじゃない歯医者さんもいることをわかってあげてね!その上でボッタクリじゃない歯医者さんを選ぼう!

ぺいしぇん君

相談した歯医者さんにいって、しっかりと説明聞いてくるね!
その上で、納得できれば治療受けるし、納得できないなら
別の歯医者さんで相談して価値観が合いそうな歯医者さんを探すね!

価値観の合う歯医者さんはその後、満足のいく治療を受けることができるだけでなく、その後の歯の定期検診にもつながり、歯という健康資産を守ることができます!

みんな価値観の合う歯医者さんを見つけて、歯という健康資産を守っていこうね!

以上、Dr.ぴかでした!

また、歯の悩みっていろいろあると思います。

  • 歯医者さんに通っているけどなかなか治らない
  • 歯の黄ばみが気になる、、、

など、歯医者さんの悩みや疑問が出てくることもあるかもしれません。

そんな時、このホームページの問い合わせを利用してみてください。

返信はできないことも多いですが、悩みに対してブログで応えて行きます。

お口の健康、歯医者さんの悩み、歯科衛生士さんも!よかったら上手くDr.ぴかのホームページを活用してみてください。

ちなみにリアルにドクターぴかに相談した場合は、ドクターぴかが加入しているリベシティで歯のお悩み相談しているので活用してみてね!(リベシティに加入していないとできませんが)

あと最近、めちゃくちゃ信頼できる歯医者さん リベ大デンタルクリニックが誕生したから、ぜひ検診を受けに行ってね!





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