【虫歯治療の第一歩】コンポジットレジン修復について

こんにちは、Dr.ぴかです。

年間5000人以上の患者さんを診察し、現役歯科医として働いています!

ぺいしぇん君

虫歯があるって言われて、小さいから、白い詰め物をしてもらったよ〜

Dr.ぴか

虫歯が小さくてよかったね!虫歯が大きいと保険治療では歯の場所や虫歯の大きさ次第では銀歯になってたからね。

自分ではちょっと削って詰めるだけと思っていたのに、銀歯にされて後悔しているという人も多いのではないでしょうか?

もちろん、銀歯しか選択肢がないケースもありますが、銀歯で治療しなくてもいいケースもあります。

そこで今回は虫歯治療の第一歩、コンポジットレジン修復について解説していきます。

今回の記事でわかること
  • 小さい虫歯の治療法
  • コンポジットレジンのメリットデメリット

この記事を読めば虫歯治療の知識がなくても、白い詰め物、コンポジットレジン修復の適応症、メリット、デメリットまで理解することができます。

Dr.ぴか

自分が受ける治療のメリットデメリットをしっかりと理解して治療を受けようね!

目次

小さい虫歯とは?

小さい虫歯とは以下のような虫歯です。

エナメル質う蝕

歯の表面、エナメル質に限局した虫歯です。削ってもしみないことが多いです。

象牙質う蝕

エナメル質の下、象牙質にまで虫歯が及んだ歯です。歯の中の神経までは虫歯菌は完成していません。

神経に近い部分まで虫歯が及んでいると削るときに痛いので麻酔の注射をすることがあります。

象牙質う蝕の場合、神経ギリギリまで進行していると、治療してもその後、痛みがでて、神経をとる治療が必要になることも多く、歯医者さんを悩ませる虫歯のサイズです。

小さい虫歯ならコンポジットレジン修復が圧倒的におすすめ

虫歯のサイズはそれぞれですが、小さい虫歯で特にエナメル質う蝕であれば、コンポジットレジン修復がおすすめです。治療も1回で終わり、何よりも歯を削る量が圧倒的に少ない!からです。

虫歯にならないことが一番ですが、なるべく歯の寿命を長くするためにも、小さいうちに少し削ってコンポジットレジン修復を行いましょう。

虫歯のサイズが大きい場合は、インレーといって銀歯になってしまいますが、エナメル質う蝕であればまずコンポジットレジン修復が可能です。しかし、歯と歯の隙間の虫歯の場合、技術的に白い詰め物(コンポジットレジン修復)ができないことがあるので、歯医者さんが歯を削る前にどんな治療をするのか聞いてみましょう。

Dr.ぴか

エナメル質う蝕1本しかないなら削って詰める時間は30分もかからないし、自分の歯を削る量が少ないからDr.ぴかは基本的に患者さんにコンポジットレジン修復をおすすめしてるんだ〜

ぺいしぇん君

虫歯治療ってどれも銀歯だと思ってたから、そんな治療もあって安心したよ!

ぺいしぇん君

でも、デメリットとかないのかな?

Dr.ぴか

いいことに気づいたね!治療である以上、必ずデメリットもあるよ。解説していくね!

白い詰め物・コンポジットレジン修復とは?

白い詰め物とよく呼ばれるコンポジットレジン修復ですが、銀歯とはどのような違いがあるのか、材質の特徴やメリットデメリットを解説していきましょう。

コンポジットレジン修復はプラスチックの詰め物

コンポジットレジン修復とは、白いプラスチックで虫歯で削った部分を治す治療のことです。

治すというよりも虫歯でなくなってしまった歯を人工のプラスチックで置き換える治療といった方がいいでしょう。

プラスチックだからすぐに割れてしまうイメージがありますが、技術の発展によりレジンの中にフィラーと呼ばれる成分を配合することで、一般的なレジンよりも強度が高く、適応症を間違えなければ、割れることも少なくなっています。

コンポジットレジン修復の適応症

前歯では歯の3分の1以内のサイズ、奥歯では咬む面に限局した虫歯、もしくは隣の歯との間の隙間の虫歯がコンポジットレジン修復の適応症と定義されています。

コンポジットレジン修復のメリット

コンポジットレジン修復のメリットは以下の3つです。

メリット①歯を削る量が少ない

メリット②審美性が高い

メリット③保険適応の治療

メリット①歯を削る量が少ない

銀歯、セラミック治療と様々な虫歯治療の中で圧倒的に最小限の削る量ですむ治療がコンポジットレジン修復です。セラミック治療の場合、セラミックが割れるのを防ぐため、健康な歯まで削る必要がありますが、コンポジットレジン修復の場合は虫歯部分のみを削って詰めるので、自分の歯を多く残すことができます。

Dr.ぴか

自分の歯が大事な人に受けて欲しい治療だね😁

メリット②審美性が高い

コンポジットレジン修復は、白い詰め物のため、銀歯よりも見た目がキレイです。

白といっても真っ白な陶器に近い白から、少し黄ばんだ白まで、コンポジットレジン修復に使うレジン材料の白のバリエーションはとても豊富なので、見た目のいい治療を受けることができます。

ぺいしぇん君

白っていっても、いろいろ種類があるんだね

Dr.ぴか

コンポジットレジン修復で自分の歯の白さとあう材料を使えば、削ったことがわからないくらいキレイに治すこともできるよ。もちろん、歯科医師の技術にもよるけどね!

ただし、透明感に関しては、セラミック治療の方が優れているのでその点は覚えておきましょう。

メリット③保険適応の治療

コンポジットレジン修復は保険適用の治療です。そのため、3割負担の方で、歯の場所にもよりますが、1本あたり、1500〜2000円といった比較的安く治療を受けることができます。セラミック治療は自費治療のため、何万円もすることを考えると、保険治療であるコンポジットレジンは見た目もよくて、治療費が安いことはメリットといえるでしょう。

ぺいしぇん君

昔、白い歯は全部、保険はききません、って言われた自分に教えてあげたい( ; ; )

Dr.ぴか

ただ、コンポジットレジン職人みたいな歯科医師の先生は、自分の歯と全く同じように詰める高い技術を持っているから、そういった先生の治療の場合は、自費のこともあるよ。でも基本的には、コンポジットレジン修復の適応症であれば保険で治療できるよ!

コンポジットレジン修復のデメリット

優秀な治療であるコンポジットレジン修復ですが、デメリットもあります。

デメリット①変色する

コンポジットレジンはプラスチック材料のため、どうしても色が変色していきます。

ぺいしぇん君

せっかく白い詰め物でも、茶色くなってくるの?

Dr.ぴか

そうなんだよね。ただ、少し磨けばまたキレイになったり、再度、詰め直すこともできるよ。ただ、何度もコンポジットレジン修復を繰り返してしまうと、どんどん自分の健康な歯を削ってしまうこともあるから、定期的なメンテナンスで、着色汚れを落としてもらうといいかな。

デメリット②強度が弱い

コンポジットレジン修復は、プラスチック材料のため、金属やセラミック材料と比べると、圧倒的に強度が弱いです。そのため、虫歯の範囲が大きければ、適応症にはなりません。

ぺいしぇん君

虫歯が大きいと、白い歯はできないってこと( ; ; )?

Dr.ぴか

最近ではCADCAM冠といって、保険で制限はあるけど、白い被せ物もあるよ。ただ、知っておいて欲しいのは、定期検診を受けていれば小さい虫歯で保険で白い詰め物ができるってこと!定期検診がほんと重要だよ!!!!

デメリット③歯科医師の技術差が大きい

コンポジットレジン修復は歯科医師の技術力の差が大きい治療です。削る量や選ぶ色、詰め方によって、削ったことが分からないようにキレイに詰めてもらえることもあれば、明らかに詰め物をしましたっていうこともあります。

ぺいしぇん君

歯科医師だからといって、全く同じ治療技術ってわけじゃないんだね。

Dr.ぴか

自分の歯をなるべく削りたくなくて、コンポジットレジン修復治療を受けたいなら、詰め物が得意な先生がいる歯科医院がおすすめだね。

コンポジットレジン修復ってどれくらい持つ??

コンポジットレジン修復は治療である以上、一生、もつ治療ではありません。

最近の報告では、耐用年数は9.6年、10年以上もつのは6割と報告されています。

(参考:森田学, 石村均, 石川昭ほか. 歯科修復物の使用年数に関する疫学調査. 口腔衛生会誌, 1995 ; 45 : 788-793. 青山貴則, 相田潤, 竹原順次, 森田学. 臼歯部修復物の生存期間に関する要因. 口腔衛生会誌, 2008 : 58 : 16-24)

ぺいしぇん君

友達がすぐに取れた!って言ってたよ。

Dr.ぴか

正しい適応症で、正しい治療方法をすれば、平均で約10年もつという話だよ。なんでもかんでもコンポジットレジンでは治療できないよ。

また、適応症であっても、歯を磨かない人、食いしばりがある方の場合は、治療後すぐに取れてしまうことがあります。

お口の状態がキレイな状態を維持し、かつ適切な治療を受ければ、約10年は持つ、という前提があることを知っておきましょう!

自分の歯の治療がコンポジットレジン適応か聞いてみよう!

コンポジットレジン修復保険でできる治療でなおかつ、削る量が少ない治療法です。

ですが、虫歯のサイズ以外にも、コンポジットレジン修復治療できないケースが存在します。

歯周病があるあなたはコンポジットレジン修復ができないかも!?

ぺいしぇん君

虫歯が小さいからコンポジットレジン修復して欲しいけどできない人がいるの??

Dr.ぴか

いるよ!それは歯周病がひどい人( ; ; )

歯周病は歯茎に炎症が起きて、歯茎から出血する症状があります。出血が著しい場合は、コンポジットレジンを歯に詰めている最中に血液が混ざってしまうことがあります。コンポジットレジンは、唾や血液などの水分が入ってしまうと、接着力が著しく低下するのですぐに取れてしまいます。ですから、歯茎から歯磨きするたびに出血するような方は、虫歯が小さくても、コンポジットレジン修復ができないことがあります。

ぺいしぇん君

歯周病って虫歯治療にも影響するんだ!!!

Dr.ぴか

お口の中は歯だけじゃなくて、歯茎もあるからね。だから、定期的に歯医者さんで歯周病も予防しておかないと、虫歯治療の予後も悪いんだ。

まとめ:小さい虫歯ならコンポジットレジン修復で治療してもらおう!

今回は、虫歯治療のスタンダード、コンポジットレジン修復について解説しました。

コンポジットレジン修復がおすすめな人
  • 虫歯が小さい人
  • 歯を削る量をなるべく最小限にしたい人
  • 白い詰め物がいいけど、保険治療がいい人

虫歯が小さく、歯周病もない方であれば、まずはコンポジットレジン修復がおすすめです。おすすめの理由は以下の通りです。

コンポジットレジン修復をおすすめする理由
  • 歯を削る量が少ないので歯の寿命が伸びる
  • 保険治療でもキレイな白い歯になれる
Dr.ぴか

虫歯治療でスタンダードな治療だからこそ、正しい知識を持って治療を受けてね!

以上、Dr.ぴかでした!

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